登奈井尾林道ーMTB(前編)

サービス業の私はG/Wはほぼ仕事でした。
その代わりに世間のG/W開けの4日間が休みなのです。
しかし!なんと私が休みに入ったとたん2日間連続雨~!
やっぱり雨男なのでしょうかね~私・・・
G/W期間中はほんとに良いお天気が多かったのにね・・・涙


で、連休3日目、私の住む地方は朝は雨が残るが昼には青空が広がるとの天気予報を
信じて山へ出かける計画を立てることにしました。
行き先は久しぶりのMTBによる林道探索。
このブログの原点ですね。
MTBでの林道探索なら近所の山ならば朝早くから出かけずとも楽しめます。


では、行ってみましょう!


自宅にて愛車ビアンテにMTBを積みます。
朝まで降っていた雨は上がっていますが空にはまだ厚い雲が・・・大丈夫かな~?





積み込み完了!
久しぶりなので忘れ物が無いか再度確かめます。
前輪・・大丈夫・・・笑





いつものルートで山へ向かいます。
多少雲残っていますが鈴鹿山脈は良く見渡せるので一安心。





藤原岳もくっきり見えますね~、テンション上がります。





林道への道中、こんな看板や、





こんなのぼりがいくつも見られます。
「ツアーオブジャパン いなべステージ」
調べて見ると国内最大の自転車ロードレースで海外チームも参戦する本格的なレース
だそうです。
この辺りがレースのコースになってるようですね。
私、自転車趣味ですがカテゴリーが違うMTBなのでロードはあまり詳しくありません。
なので興味のある方は下にリンク貼っておきますのでご覧下さい。

5/22見に行ってみようかな~。





その後道路脇に近所のお年寄りが井戸端会議しています・・?




と、思いましたがなんか様子が変です~?
よく見るとみんなマネキンさんでした・・・・汗





その後もたくさんのマネキンさんがいらっしゃいました。
しかしこのマネキン達の姿を見た自転車のロードレーサーの方もビックリしちゃいそう
ですね。





やがて、いなべ梅林公園へ到着。
ここが、ツアーオブジャパンいなべステージのメイン会場になるようなので
ちょっと寄り道してみます。





いっぱいのぼりが立っています。





ここがスタートライン&ゴールのようですね。






しかし、それ以外はまだ会場の設営もされてないようなので普段あまり撮らない
ビアンテの写真だけ撮って林道へ向かいます。






林道入り口到着。
実はここ、さっきの梅林公園から車で数分の位置にあったりします。




この林道入り口がレースコースの中で山岳地点と言われ標高最高地点のようですね。





早速MTBの準備をします。




せっかくなのでツアーオブジャパンの看板の横に設置されているスタンドに
我がMTBを立てかけます。
今の時期週末だとこのルートを走るロードバイクの方は多いのでしょう。
この山岳ポイントまで登り切ったこの場所が休憩ポイントになるのでしょうね。




正面には藤原岳(いつも見ている角度とは違います)





G/W登山で友人Y氏と登った御池岳方面、雲に隠れていますね。





で、やっと本日メインイベントの林道探索へ。
工事中や通行止め看板、林道ゲートのお決まりですね。
ってことでゲート脇から失礼します・・・





始めは走りやすいコンクリート舗装の林道を進みます。





林道脇はかなり下に川が流れています。





林道脇に重機が置いてあります。
って事は・・・





ありました、ここですね、入り口の看板に書いてあった崩落箇所は。
実はMTBの準備している間に土砂積んだ4tダンプが林道から出て来たので
ちょっと心配していたのですがここが工事現場ならこの先はもう安心ですね。






林道はせせらぎの脇を通って行きます。





堰堤からは昨日からの雨の影響か勢いの良い水流が林道に轟音を響かせています。





すると林道入り口で見た4tダンプがまた上がってきました。
って事は工事現場がまだ上にあるって事?
ん~、ちょっと心配ですが行くしかありません。





コンクリート舗装の林道はせせらぎを幾度か渡りながら右岸左岸を交互に
進んで行きます。





天然の藤が満開の花を咲かせていますね。





脇から林道が合流します。
帰りはたぶんですがこの左手の林道から降りてくる予定です。
画像右手の林道が今登ってきた方面です。





さっきの林道合流地点からすぐのところで私の忌まわしい記憶の場所があります。
それはこのガードレールのある橋。
20年以上前の昔話で、ちょっと長くなりますが是非読んでやってください。


その頃この林道は入り口にゲートも無く一般車も問題無く通行できました。
独身の私は峠や埠頭での車遊びでは物足りずこのような林道へスリルを求めて夜な夜な
出かけていました。
その頃のナビシートには今も林道をこよなく愛すジムニー乗りの友人K氏でした。
で、私の愛車はシルビア(S12型)でした。
今では考えられないかもしれませんが私そのシルビアで色んな林道を走っていました。


友人K氏を乗せてこの林道を走っていたある夜、夜の林道ではまず他の車と
出会う事など無いのですがその日は対向してくるヘッドランプの明かりを発見。
友人K氏とちょっとビビりながらなんとか対向できる場所を見つけ停車させます。


対向車はAE86だったかEP71だったかトヨタのライトウエイトスポーツカー
だったと思いますが、すれ違い時にお互い運転席の窓を開け少し会話しました。
その方ラリー競技をやっているそうで練習に来ていたそうです。


その当時私もダートラやラリーに凄く興味あったので林道でそんな方と出会えて
非常にテンション上がってその後ドライブしていた記憶があります(単純バカですね~)
その日は無事帰宅しました。
後日友人F氏に夜の林道でラリーカーと出会った(ちょっと大袈裟)話をしました。
そうです登山ネタの時に良く登場する友人ですね。
友人F氏は是非その林道に行ってみたいとの事だったのでF氏をナビシートに乗せて
再度夜のこの林道を訪れました。
で、夜の林道を一周(この林道は周回出来るのです)して帰る時に事件は起きました。



今、MTBが置いてあるところの左側付近の草木が多い茂る場所へ我がシルビアは
どアンダーの状態で突っ込んでしまったのです。





コーナー入り口はこんな感じ。
当時はこの林道ほぼダート路でこの橋の前後だけコンクリート舗装されていました。
その加減でダートから雨で流れた砂利や砂がコンクリート舗装を覆っており非常に
滑りやすい状態だったのです。
そんな事とは気づかず良いペースで下ってきてコーナーに侵入、ブレーキング時に
異変に気づきましたが時すでに遅し、でした。


無情にも車はステアリングをきり足しても全く向きを変えてくれずそのまま前方に
見えるガードレールめがけてまっしぐら!


その後「ズゴ~ン!」という鈍い音とともに車体が大きく傾いて停車しました。



慌ててサイドブレーキを引きエンジン停止させ、恐る恐る運転席ドアを開けると・・




暗くて見えませんでしたがこんな草むらのかなり下の方から小川のせせらぎが
聞こえていました・・・


助手席の友人F氏がドアを開けて車外へ出ようとすると車体がゆらゆら揺れます。
友人F氏もビビって一旦ドア閉めます。


二人で落ち着いて考えます。
今の車体の状況はボンネットはガードレールに食い込んでます。
右前輪は林道脇に流れる小川へ完全に脱輪しちゃっておりたぶん左リヤタイヤは
宙に浮いている感じ。
なのでバックギアに入れて脱出試みたのですがLSDの無かった我がS12は
むなしく左リヤタイヤが空転するのみ・・


とにかくまず車外へ出なければなんともなりません。
恐る恐る友人F氏が揺れる車の助手席を開けて車外へ脱出、その後私も続いて
脱出。
無事二人とも脱出出来ましたが、次はこれからどうするか・・・




車外へ出て見ると車はボンネットの中央辺りをガードレールに食い込ませ
暗くてあまり見えませんでしたがフロント部の右半分は完全に宙に浮いている感じ。
その加減で左リヤタイヤも大きく路面より浮き上がっています。
下を流れる小川までは音の感じで結構な高さがありそう。
一言で言えば「飛んでも無いことになっちゃいました~!」です。


ここは人里からかなり離れた山の中、しかも真夜中。
先日出会ったラリーストの様な方がみえなければ全くもって車が来るような場所では
ありません。
で、当時です、携帯電話なんて物もある時代ではありません。


さてどうする?


とにかく丸腰の男二人ではなんともならないので、誰かの助けを求めに徒歩で下山
するしかありません。
夜の林道、懐中電灯も無しにひたすら下って行きます。
下山後集落付近まで行って通りがかりの車でもいればなんとかなるかもって
事で集落を目指します。


しかしです、真夜中の田舎の集落です。歩いていても全く車もひとけもありません。


歩きながら思い出します。
二ノ瀬峠方面への道との交差点に電話ボックスがあったことを。


地図の上部の赤丸が現場、下部の青丸が電話ボックス。
徒歩では大変な距離だって事がお分かり頂けると思います。



そこまで歩いて行き友人F氏の当時流行ったハイラックスサーフ乗っている友人に
電話をしてここまで来てもらおうと・・
2時間近く歩いてやっとたどり着いた電話ボックス、早速友人F氏の友達に電話します。
(当時その友人はアパートで一人暮らしをしていたため夜中でも電話出来ました)
が、そうは問屋が卸しません。
出てもらえないのです。どうやら不在のよう・・


残念・・


やっぱり、この辺りで誰か助けてくれる人を探さなければ・・・


来た道を引き返します。


で、集落で明かりの付いている家を発見。
近づいて見ると窓のカーテン越しにテレビ見ている男性を発見。(のぞき魔か~!)
藁をもすがる思いで窓越しから声をかけてみます。


ビックリした様子でしたがその男性の方窓を開けてくれました。
訳を話したらなんと、快く協力していただけることに!


自宅の軽トラックが4WDなのでロープ持っていって引っ張ってくれるとのこと。
私はその方の軽トラの助手席、友人F氏は荷台に乗って現場まで戻ることに。


現場では早速シルビアのリヤの牽引フックと軽トラのフロントの牽引フックをロープ
でつなぎ私はゆっくり助手席から乗り込みエンジン始動、ギアはバックでブレーキ踏んで
サイドブレーキをゆっくり下ろします。
男性に合図の声とともに目一杯バックで引っ張ってもらうと同時にブレーキリリース
&クラッチミート。
2台のエンジン音とホイールスピン音が夜の林道に響き渡ります。
流石4WD、ホイールスピンをしながらもぐいぐい引っ張って行きます。
ある程度引っ張ってもらうと我がシルビアの浮いたリヤタイヤも接地をして
自力でバック出来る状態になりました。


これで、一安心。


ロープを外しながら協力いただいた男性へ感謝を伝えます。
その後暫く三人で談笑します。
私は林道を走るのが好きでこの辺りの林道へはよく走りに来る事。
その方は深夜番組を見ながらカップラーメンを食べようとお湯を入れて出来上がるのを
待っていた事。


そんな数分の会話の後、別れ際に私と、友人F氏で千円づつ出し合ってその男性に渡し
ました。
「又今度ラーメンでも食べに行ってください」
なんて言いながら。


非常~に長い思い出話でしたが、私の数ある忘れる事の出来ない車での武勇伝の
一つでした~笑




ちなみにここが現場の衛星写真。
青色が現在の橋。
画像上から下ってきて青色の橋のガードレールに突き刺さりました。
赤色の道は旧道が存在しています。




旧道の入り口は完全に沢になっていますが大きなコンクリートの残骸が今も
ゴロゴロしています。





旧道があるはずの草木の多い茂った斜面。






草木が多い茂ってわかりにくいですが旧道の橋。
下に小川が流れているので橋だって事はお分かり頂けると思います。


なぜ、こんな物をアップしたかと言うと・・
本来の林道をショートカットして新しい橋を架けたのが今の橋。
ってことで山中の地形に沿って走っている道が後から変えられた為、鈴鹿サーキット
の1、2コーナーのような複合コーナーになっているのですね。
そこにコンクリートの上に砂利が乗った状態なのでたまったもんじゃありません。
まさに魔のコーナー!


っていう自分の言い訳でした~笑



すんごく話それちゃいましたがそんな苦くも楽しかった思い出に浸りながら
MTBを漕いで進んで行きます。



すると前方に稼働しているショベルカーを発見。
やっぱり工事している様子。
なんとか通らせて頂こうと思いゆっくり近づきます。





ショベルカーは見ている間ずっと稼働しており、私の存在に気付いてくれません。
稼働中のショベルカーのすぐ脇をこっそり抜けるのは非常に危険です。
暫くどうしようか考えていましたがここは迂回するしかありません。





林道脇の倒木ゴロゴロ地帯をMTBを押したり担いだりして工事現場を
迂回してクリヤーします。





工事現場を迂回して林道に出て振り返った画像。
画像右手の林の中を進んで来ました。





これで、もう大丈夫だろうと安心したのも束の間、まだ工事中看板が出ています。


この先のカーブ曲がったところに工事現場事務所のようなプレハブ小屋が建ってました。
私の姿を見つけたたばこを咥えたおじさんが慌てて出てきて私に大きな声で話しかけてきます。
おじさん
「お~い、この先工事中で道無いぞ~!」

「え~そうなんですか~!」
おじさん
「ちゃんと看板でとったやろ~!」

「見に行って無理なようなら引き返してきます」
おじさん
「見に行っても一緒や、道なんてあらへんで~!」
私、笑顔で
「はい、はい」
とううなづきながらこぎ始めます。


するとすぐに工事現場出てきました。




前方から重機がこちらに向かって移動してきます。
通り過ぎたところをすかさず進んで行ってみると・・・





ほんとだ~!
完全に林道は削られてます。
横の小川より低くなっている感じですね。
基礎から造り直すようですね。


左は土嚢の積まれた川、右は崖の急斜面。
さっきの場所みたいに迂回出来るところは全く無さそう。


どうする?


ここで諦めるにはちょっと悔し過ぎますよね~。


良いところですが昔話で長くなりすぎたのでここらで一旦終了。


続く



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