多度山ーMTB vol.3  (後編)

前回の舗装林道に出たところからの続きです。





林道へ出ると目の前に手作り感満載の案内看板があります。
恋姫山山頂、三角点はわかりますがそれ以外のものは作った人には

申し訳ございませんが分かりにくいです・・・






林道に出て右手にはゲートがあります。ゲートを越えて進むといなべスポーツランド
(モトクロス場)の脇へ出る舗装林道です。以前に向こう側からこちら方面にMTB
で通ったことのあるルートです。





林道に出て左手がこの画像です。
今回の目的はこの舗装林道を進むことです。
国土地理院の地図によると多度町美麓という集落につながっております。
もちろん今回が初のルートなのでわくわくしながら進みます。





林道序盤は適度な下りで快適に進みます。
途中鉄塔のたもとに行ける道を発見し行ってみることに。

それが下の画像です。






鉄塔のたもとは結構見晴らしがいいところが多いですね。
この先の尾根伝いに高圧線が通って行くのがよくわかります。
しかもここで周りを見渡すとなんと電線がここでクロスしています。
電線の十字路とでも表現したら分かりやすいですかね。





西方面の高圧線と鉄塔。






東方面の高圧線と鉄塔。こちら方面はわたくしが進んできた多度山方面へ高圧線が
進んでいきます。多分休憩をした30番鉄塔につながっていくと思われます。






鉄塔のたもとより少し下ったところから振り返った画像。
高圧線がクロスしているのが分かると思います。
先ほどは中央の赤白の鉄塔のたもとにいました。






鉄塔を過ぎてもなお快調に舗装林道を下っていきます。
こんなに舗装路が続くとは意外でしたが、尾根伝いにある鉄塔の管理用の舗装路
でこのまま麓まで下りれるのだろうと安心した矢先になんと!!!!





舗装林道終点!?
あわててハンディーナビを確認します。
ナビにはしっかりと山道があり現在位置もその道の上に表示されています。
なのでMTBを置いて周りを探します。





ありました。左角に、急斜度で下っていくシングルトラックが。
シングルトラックの下りはMTBでの下り好きにはたまらない大好物です。
さっそくサドルを下げて戦闘モードで下ります。




落ち葉でふかふかの極上シングルトラック。
現在はほとんど使われていない山道のようです。
なのでMTBで下るにはもってこいな感じです。
また今度友人Y氏も誘って来ようかな~なんて考えながら上機嫌で下ります。






しかしやはりほとんど人が入らないのでしょう、大きな倒木なんかも出てきます。




よくある一本橋状のルート。このスリリングさがMTBでの走行の気分を
盛り上げます。




途中で分岐が出てきました。わたくしのハンディーナビには記載がありません。
直進は少し登り返しです。左方面はそのまま下っていくのでとりあえず左へ進みます。
しかしナビのルートから外れていくのと踏み跡もかすかなのでルート違いと判断して
元へ戻り登り返しを直進します。








先ほどの分岐の直進は間違いではなかったようで現在地はナビのルート上
にいます。しかし実際のルートは枯れ葉に覆われており踏み跡が不鮮明で
ちょっと不安になります。しかしナビがあるのでナビの画面上でルートを外れ
ないように慎重に下ります。





こんな大きな倒木なんかも出てきます。写真にはありませんが他にも大小かなりの数の
倒木を越えて進みました。ここまでくると倒木越えや、ナビ画面でルートを外れないよう
確認しながら進んでおり、下りのシングルトラックライドを楽しむどころか遭難しない
ようにするのが精いっぱいな状態になってしまっています。




いよいよ実際のルートは全く分からなくなってしまいました。
地面は一面枯れ葉のジュータン。進行方向には無数の立木が行く手を阻みます。
ナビで現在地は確認できますが、麓まではまだ今まで進んできた山道の距離ぐらい
あります。この先もこの状態がさらにひどい状態になれば、徒歩ならまだしも
MTBと一緒ではなかなか麓にたどり着けない気がしてきました。
また、現在は全く使われていなさそうな山道です。この先がけ崩れ等で寸断している
可能性だってあります。
現在の時刻は午後3時です。引き返すなら今が限界の時間です。
このまま無理して進んで、麓間近まで来てやっぱり通れなかったなんてことになって
登り返していたら途中で暗くなってしまう可能性があります。
なのでここで勇気のある撤退を決めました。





ピンボケですが、引き返しの登りでのいつものレッドブルにてエネチャージ。
余裕かましているわけではありません。それどころかかなり不安です。
っていうのがハイドロバックの水を飲み干してしまっていたのです。
MTBを押しながらの登りで林の中なので完全無風、その割に暖かな西陽に
サンサンと照らされています。なので大汗かいて水を飲みほしてしまいました。
いつもは冬場は500mlの水で十分でしたが今日は違いました。しかも
登り返しの予定はありませんでしたので完全に山なめていました。
しかも引き返しの登りでもルートがはっきりしないのでナビの軌跡を確認しながら
進みます。ナビも一日使っているので電池残量が少ないです。
電池が切れる前に舗装路まで戻らないとさらに不安になります。
またどれくらいの時間で元の舗装林道まで戻れるかが分からないのが余計に不安
が増します。
レッドブル飲みほして落ち着こうとそのまましばし休憩します。
現在の時間3時15分。仮に2時間かかって林道に戻れたとしても5時過ぎ。
今の季節であればまだ明るいはず。万が一暗くなっても舗装路まで出れば
今日はたまたまヘッドランプを持ってきているので問題なく麓まで辿り着けるはずです。
そう考えたら落ち着いて登り返せば何の問題もないと思えてきました。
なのであせらずMTBを押して登っていきます。





山道をMTB押して登ること約50分、やっと出口が見えてきました。





舗装路に出ました!
思っていたよりは早く出ました。時刻は4時ごろだったと思います。
舗装路まで出れば遭難の不安からは解放されました。
しかし安心するのはまだ早い。舗装路に出てもまだ登りは続きます。
体力的にもう限界です。
MTBを乗ったり、押したりを繰り返し舗装林道を登ります。





やっとモトクロス場方面へ下るルートの入口ゲートまで辿り着きました。
あとは以前も通ったことのあるルートで舗装された下りの林道です。
なので一安心でゲートを越えて進みます。





こんな感じの林道を下っていきます。





途中、いなべ方面へと下りるルートとの分岐が出てきます。
今回は左方面へ進みます。





その後もつづら折れの下りを飛ばします。





途中見晴らしのいいところがあります。
この標高差を一気に下るので下りがいがあります。





アッというまに麓到着。
道路を横断中のお蛇様発見。暖かな陽に誘われて冬眠から目覚めたのでしょうか・・




ここが「いなべスポーツランド」モトクロス場です。
わたくしも若かりし頃、オフロードバイクで何度か走ったことのあるコースです。






モトクロス場から見上げる山々。ついさっきまであの尾根に見える鉄塔のたもと付近を
さまよっていたんでしょうね、きっと・・・





モトクロス場を過ぎて美麓の集落へ向かいます。なぜかと言うと今回断念した山道の麓側
の入口を確認したいが為です。次回は麓から登ってみるのもありかななんて考えながら
MTBを走らせます。






モトクロス場から約10分。山道入口付近に到着。
しかしこれ以上近づけません。三重県北勢地方では有名な精肉店の牧場のようです。

伝染病対策でしょうか、完全に立ち入り禁止のようでゲートが設置されています。





なんか物々しいスイッチ類もあります。
めざす山道の入口はこの牧場の敷地内にあるようです。
なので全く近づけず、残念ですがここもあきらめて引き返します。





多度峡駐車場へ戻るため、非常に交通量の多い一般道を走ります。
この道大型車が頻繁に往来します。片側一車線のあまり広くない車道です。
なのでMTBで車道を走行していると山での下りより身の危険を感じます。





駐車場まで戻ってこれました~。
一時はどうなるかと思ったのですが無事戻ってこれたのでよしとしましょう。
しかし今回もちょっと山をなめてました。しかし勉強にもなりました。
1)登山道、ハイキングコース等の案内のない山道は廃道の可能性がある。

2)未知のルートを探索するときは下りではなく登りで探索をしたほうが引き返し時の
  リスクが少ないと思われる。

3)食料、水分は余分かなと思う分くらい持っていくほうが少々重くて体力的に
  つらくてもなにかあった時には精神的によい。
4)基本中の基本ですが入山は早ければ早いほうがよい。


以上、山をよく知る方には常識的なことかもしれませんが、私は今回身をもって
感じたことでした。


今回は路面がほぼドライだったためMTBの汚れ、ウエアーの汚れも少なかったため

そのまま手早く帰り支度を済まして車に乗り込みます。




多度峡駐車場そばの夕日に照らされる梅の花。





鈴鹿山脈に沈む夕日。
それにしても最近は陽が長くなりました。今日はそのおかげで無事帰れたのかな、
11~12月だったら山中で暗くなっていたかもです。


これから、今まで以上に装備、食料、水、ルートの下調べを十分に考えてから
山へ入るようにしようと思いながら家路につきました。


終わり   じゃなく久々のおまけ画像です。  







縦走路で見つけたオモシロ看板。
いま流行りのトレイルランってやつでしょうか?この親子?完全に走って
ますね。しかも息子は若いだけあって余裕のピースサイン。
後ろのお父さんは下りでスピード付きすぎてあせっている感じです。
それとお父さんどことなくスナック菓子のカールのおじさんに雰囲気が
似ている気がするのは私だけでしょうか?




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