ハライドーTREK(後編)


きのこ岩からの尾根道をハライド方面へ進みます。






途中、ブナ清水への分岐が出てきます。
当初の予定では県境稜線を根の平峠まで下り、ブナ清水経由でここに上がってくる
予定でした。
ここからブナ清水まで下る事も考えたのですがこの先のルートにも、まだ不安があるので
やっぱりあきらめて直進します。






しっかりした踏み跡のある尾根道を進みます。
この後対向してくる単独行の女性ハイカーとすれ違いました。
挨拶のあと「ハライドまでどれくらいですか?」と聞いてみます。
すると女性は「藤内から登ってきてハライドへは行っていないので分らない、藤内への
分岐はもうすぐですよ」とのこと。
そこで私、「藤内へのルートは問題ないですか?」
女性は「全然問題ないですよ」と教えてくれました。
再度お礼と挨拶をして分れます。
これでハライドか腰越峠からの下りルートが通行止めでも国見岳まで戻らなくても
大丈夫なことがわかってちょっと安心します。




女性と分れて5分ほどで分岐が出てきました。
ここから藤内小屋までは問題なく下れるようです。
しかし腰越峠、ハライド方面へはこの先から急激に下って高度を下げて行くようです。





さっきの分岐から暫く歩くとルートは急斜度の下りになってきました。
この辺りはあまり人は通らないのか踏み跡も分かりにくくなってきています。




気が付くと上空の雲はかなり消えて晴れてきていますね。






その後もかなりの急斜面を下って行きます。
踏み跡も不明瞭な感じが続きますが古びた案内看板や、赤テープがところどころ
あるので迷うことはありません。
それと今回は国土地理院の25000/1地図を歩きながら見れるように首から下げて
地形と照らし合わせをするルートファインディングを心がけます。
それと同時にハンディーナビも常に電源を入れておき現在位置が不安になったら
すぐにカンニング出来るようにしておきます。





こんな感じのルートです。木に赤ペイントでマーキングされていますね。






天気は完全に回復しています。
ハライド山頂からの景色が楽しみです。





しかしまだ激下りは続きます。これを下りきってからさらに登り返して山頂です。
もし腰越峠からの下りルートが通行止めだったら今下ってきたルートを引き返す
事となるのでかなり辛い感じですね。通行止めでないことを願って下って行きます。




下りの途中でハライドの全体が見えてきました。
下りきってからまたあそこを登り返すのはやっぱり辛い感じがします。





やっと下りきってコルに到着。
ルート案内看板があります。藤内小屋までのルートに通行止めの記載はありません。
手持ちの25000/1地図でも現在位置は確認出来ておりこの下りルートも記載されて
います。なのでこれでひとまず安心です。
しかし山と高原の地図ではここが腰越峠のように書かれていますが実際はこの先に
あるようです。ちょっと腑に落ちない感じで進んでいきます。






暫くコル部を進みます。遠くに釈迦ヶ岳も見えます。





出ましたここが腰越峠のようですね。
ここからの下りは朝明渓谷方面へ下るルートです。こちらは通行止めですね。
後に自宅にて確認した菰野町登山地図にはこの辺り非常に詳しく記載されていました。
しかしこの日、私が持って行った山と高原の地図はこの辺りは破線ルートで結構アバウト
に記載されています。(今だに2011年の物を使用しているので駄目なのかな?)
もうひとつの国土地理院の25000/1地図はハライドへのルートは朝明からの
ハライド北尾根のルートしか記載がありません。
なのでこの辺りは常に不安が付きまとっていました。





こちらが朝明へ下る腰越谷ルート。トラロープで進入禁止にされています。






ルート脇にケルンのような石碑があります。







紅葉が良い感じですね。





石碑を過ぎるといよいよハライドへの登りルートが始まります。






ザレた岩の点在する斜面もあります。滑りやすいので注意しながら登ります。






のぼり途中から見える御在所山頂のレーダードーム。やっと晴れてきましたね。






その後も急斜面を登って行きます。





かなりの岩がごろごろする斜面になってきました。
山頂はもうすぐのようです。




12:30 標高908m ハライド登頂。
出発して約4時間かかっています。
きのこ岩からはほぼ予想通りの1時間で到着でしたが序盤の岩場で遊び過ぎたのか
トータルではちょっと時間かかってしまいました。
もし根の平峠、ブナ清水からのここだと2時間プラスとすると14:30到着です。
この先の下りルートも順調に行ったとしても2時間は確実に掛ると思われます。
すると下山時刻は16:30位ですね。
この日の短い季節山中の16:30はかなり暗く心配な状態になると思われます。
なので、予定をショートカットして正解でした。



それでは山頂からの景色をどうぞ。





釈迦ヶ岳




水晶岳からハト峰方面




一眼望遠でのハト峰。砂山のようなピークが確認出来ますね。






朝明渓谷キャンプ場から奥にある砂防ダム学習ゾーンがはっきり見えますね。
また今度向こうからこっちを見てみたく思いました。




景色を楽しんだ後は山頂でのランチタイムとします。
しかし今日は時間の都合上山ラーメン、コーヒータイムは省略しておにぎり2個
を食べて足早に山頂を後にします。





腰越峠付近で見つけた朽ち果てた看板。
「中部鈴鹿山渓一周コース」と書かれています。
当時はどんな一周コースがあったんでしょうかね・・・




尾根道から左へ折れる藤内小屋方面へのルートへ下ります。






落ち葉の敷きつめられたルートで始まります。




ここにも古びた案内看板があります。






結構な急斜面を下って行きます。
ここも最近人が通った形跡はなさそうですね。





下りきると今度は進む方向を変えて登りになります。





しかも結構な登り返しです。
けど今日はこれも事前に把握済みです。
25000/1地図で地形とルートを絶えず先読みしながら下っていたので多分登り返しが
出てくるだろうと予期していました。
結局このルートは3回ほど登り返しがありました。





登りきると小さな尾根上へ出ます。またもや手書きの案内看板があります。
そして小さな尾根を越え沢へ下って行きます。





涸れ沢へ出ました。




涸れ沢伝いにルートは付けられています。






こんな感じのルートを下って行きます。





やがてルートは植林帯へ折れて行きます。






ここでヤシオ尾根との合流です。
ハライド手前でお話しした女性はここのルートで登って行ったと思われます。





ここからは非常に歩きやすいルートで下ります。






急斜面の先に道標が見えてきました。





まず目に入ってきた道標。
「湯の山温泉 朝明バス停」非常に大まか過ぎな気がします・・




こっちの看板は詳しく書かれていますね。
ここまで来たらルートの不安からも解放されたのでちょっと寄り道して
割谷の頭、境石方面を覗いてみようと思います。




割としっかりした踏み跡がある斜面を登って行きます。





登り始めて10分ほどで割谷の頭到着。全く展望はありません。
で、境石はどこ?






周囲を見渡すとさらにルートが急斜面を下って行っている感じ。
こんな斜面、登り返しの事を考えると嫌になるのでこの辺で境石あきらめて戻ります。





藤内小屋への分岐まで戻ってきました。
倒れていますがこんな看板もあります。





藤内小屋方面へはこんな石段を下りて進みます。
この石段はお寺があった時の名残なのでしょうね。





奇麗な植林帯の中を進みます。





ここにも寺跡の看板があります。





「手洗石」当時の遺構でしょうか?
三嶽寺というのはいったいいつ頃に存在した寺なのか気になったので調べてみました。


「三嶽寺は、平安時代初期の創建といわれるものの、信長の焼き討ちにあい、
江戸時代は、入会権争いで千種村と菰野村が争ったため2箇所に再建されるなど、
歴史の波に翻弄された場所である。」(鈴鹿山系探索記参照


だそうです。戦国時代以前にあったとされている寺なのですね。
そんな寺の石段や手洗い石なんかが残っているのもすごいことですね。




その後ルートは川を渡ります。






いつもの看板が剥げているためか手書きされていますね。
「岳不動尊」方面が国見尾根から通行止めになっていたルートですね。





川沿いのルートを下って行きます。






やっと藤内小屋が見えてきました。




今下りてきたルートの案内看板。






朝は左側のルート国見尾根を登って行き、今は右側の岳不動、腰越峠方面より下りて
きました。入口と出口が並んでおり、完全な周回ルートで戻ってきた感じですね。






藤内小屋から腰越峠方面の景色。
ここからはいつもの裏登山道を下ります。





例の巨大堰堤。帰りは迂回ルート通らずに堰堤の中を通過します。





堰堤通過後は河原沿いの林道を進みます。






林道から右手の斜面を見ると朝、通った登山道の鉄橋が見えますね。






14:50 駐車場到着。
ハライド山頂から寄り道もしましたが2時間20分ほど掛りました。
帰りの道中の温泉も入れて理想的な時間です。
ということで靴だけ履き替えていつもの温泉へ向かいます。





温泉施設の駐車場に到着。今日は平日というのに観光バスが3台も停まっています。






やはり結構にぎわっていますね。
それにしても天気最高ですね。先ほどまで歩きまわっていた御在所、国見岳付近
の尾根がくっきり見渡せますね。
ここで今日の疲れを流してさっぱりして帰宅します。


今日は午前中はあまり良い天気では無くちょっと残念でした。
それとブナ清水、今回もたどり着けずこちらも残念。
やはり私まだまだ事前準備のつめが甘いですね。
第一に基本中の基本で地図は最新版を使うこと。
第二にそれを使用して時間配分を事前に組み立ててそれに沿って行動すること。


それで先日書店へ出向き最新の地図を購入しようとしましたが現在は2015年版が販売
されていますがもうすぐ2016年になってしまいますよね。なので2016年版が出るまで
待とうと思い買わずに別の山雑誌買って帰ってきました。


さて今度はどんなルートでブナ清水を目指しましょうか・・・



終わり



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