藤内沢ーTREK リベンジ (前編)
気象庁より梅雨入り宣言されてから雨降ったのたった一日だけのこの東海地方。
先週に引き続き快晴の休日となり今のうちにとやっぱり山へ行くことに・・
今回の行き先は一昨年9月末にチャレンジした御在所岳のクライミングフィールド
の藤内壁へのアプローチルートの藤内沢を使い登頂するルート。
気になる方は下記をクリックしてみてね~。
ネットで調べるとこのルートは冬場のアイスクライミングに良く使われている
らしく夏場にこのルートを使って登頂する人はあまり居ないそう。
なので一般登山道とは違い道標等の目印はほぼ無く沢のルートなので踏み跡も
期待できません。
もちろん地図なんてものは基本的に無く昨年にネットで入手したクライマー用
の概念図的な物しかありません。
昨年はナビと概念図を持って挑みましたが結局自分が何処を進んでいるのか
全く分からずひたすら登り続け、予定していたルートとは違うと気付きながらも
戻ることも出来ず無理やり登り切りました。
今回は自分の現在位置をきちんと把握しながらネットで調べたルートで登頂したく
思います。
それと、先日購入した登山用ヘルメットとソールの硬い登山靴で岩場の
クライミング的なルートを問題なくこなせるかを試す目的もあります。
ってことでいつものように前置きが長くなってしまいましたが行ってみましょう。
いつもの新名神高速の工事現場越しの鈴鹿山脈。
今日も少々雲ありますが絶好の登山日和ですね。
これまた、いつものお気に入りの場所からの鈴鹿山脈。
これから向かう藤内壁は三角ピークから右側の斜面の岩場。
あんな岩場を人が登って行くのですね・・
鈴鹿スカイラインに入りこの蒼滝橋を越えるとすぐに登山口が有ります。
登山口横の駐車スペース確保、前々回の石榑峠の事もあり駐車できないかもって
思っていましたが意外と余裕でした。
しかし天気の良い週末なんかは駐車スペースの少ないここは早い時間から
いっぱいになってしまう事でしょう。
先日購入したヘルメットをザックに装着して準備完了。
8:30
まずは裏登山道から登り始めます。
少し歩いて振り返るともうこの景色が見えちゃいます。
登り口で時すでに標高500m近く有ると思われます。
いつものように光る四日市ドームも確認出来ます。
序盤の舗装路を進むとすぐにフレンディーが見えてきます。
このフレンディー左横に本来の登山道が山腹に付けられていますが右手の河原の
ルートも結局この先で合流するので河原ルートを進みます。
こちらが河原ルート。
登山道は左手の山腹を並行して進んでいます。
大きな堰堤見えてきました。
2008年の東海豪雨でこの周辺は土石流で甚大な被害が有りました。
その後この超巨大な堰堤が建設されました。
前回の青川から治田峠も同じく東海豪雨での被害だったと思われます。
堰堤の中を通過します。
本来の登山道はこの堰堤を山腹を通って迂回しています。
堰堤過ぎると御在所岳周辺で良く見る大きな花崗岩の転がる河原を登って行きます。
その後は右岸左岸を行ったり来たりしながらこんな整備された登山道で登って行きます。
そこで、とある動物発見。
お猿さんですね。
切り株の上に座ってこっちを見ています。
歩いている最中、しきりに大きな鳴き声がしているなと思っていたらこのお方でした。
どうやらメス猿のようですね。
お猿さんに出合ってすぐに藤内小屋が見えてきました。
登り始めて約30分藤内小屋到着。
平日なので誰もいませんね。
おトイレだけお借りします。
料金箱に100円いれてっと・・・
写真は無いですが奇麗な水洗のおトイレでしたよ~。
山でこのトイレであれば充分100円の価値ありです。
ここで靴ひもを締め直して、気も引き締めて進みます。
ぱっと見岩岩だらけのルートで何処をどう歩いていいのかわかりにくいですが
しっかりマーキングされ整備されているので危険や迷うこともほぼありません。
振り返るとこの景色。
前方に人発見。
何かの準備しています。
それは、これです。
クライミングですね。
通称「兎の耳」って言われる岩で、ロッククライミングの練習岩だそうです。
このルートは何度か通ったことありますが実際にクライミングしているの見るの
初めてです。
なので、ちょっと拝見させていただきます。
20mくらいでしょうか、岩の最上部にロープがかけられています。
しかしどうやってあそこにかけたの?
凄いです!
見ている間にどんどん登って行っちゃいましたよ~。
僕には到底まねできません・・・
で、あまりガン見しているのもどうかと思い進むことにします。
しばらくは左岸のルートを登って行きます。
いよいよ来ました、藤内壁出合い。
「ロッククライマー以外は危険ですので立ち入らないでください」ってのが
緊張感を倍増させますね・・
ここでヘルメット装着します。
目の前の岩壁目指して大きな岩の転がる急斜面へと進んで行きます。
こんな感じでいくつもの大きな岩のある急斜面を登って行きます。
この辺りは前回来た時の記憶があるので迷う事は無く進めます。
こんな岩を登ったり・・
足元のすぐ脇は10m以上はありそうな崖っぷちを通ったりして・・
両側岩壁に囲まれたルートに出ます。
ここも前回に来た時の記憶がはっきりしておりそのまま進んで行きます。
ここで見つけた古そうなカラビナやロープ類。
沢の上部まで来ると左手の2mくらいの垂直の壁を越えなければなりません。
なんとか壁をクリヤーしてさっきの谷を見下ろした画像。
遥か下に兎の耳が見えますね。
で、ここからです、本題は・・・
前回はここまで来るので必死で、ただやみくもに登って来ており、こっから先も
何処をどう進んでい良いのか全く分からず自分の技量で進める方向へ進むって感じ
でした。
なので今思い返しても何処を進んで行ったか明確な記憶はありません。
ってことで、再度冷静になって周りの景色を見渡します。
進めるルートは左右に分かれます。
こちらが右手。
こちらが左手、前回どっちに行ったか全く覚えてません。
かすかな記憶ではとにかく真っ直ぐ登って行った感じですので前回は右へ行ったのかも?
ってことで前回はそれでルートミスしているので反対の左方面へ進んでみることにします。
この先の崖を登って行きます。
登りきると真っ直ぐはこの見上げる5~6mはありそうな濡れた壁面。
私では到底登る事は出来ません。
右手はうっそうとした胸まである笹原。
この先にルートが有るか少し笹をかきわけて進んで見ます。
うっすら踏み跡っぽい感じにも見えますが・・・
前回通ったような気もしますが・・・・
これくらいなら登って行けそうですが・・・・
しかし、ルートって言うより水の流れた跡にも見えたり・・・・
前回は本来のルートを歩いていたかどうかも分からないし・・・・
ってことで悩んだ挙句、一旦始めの分岐へ戻ることとします。
5mはありそうな崖を下ります。
しかし、やっぱり下りは怖いです。
上りを四つん這いで必死登った斜面は下りはとてつもなく怖く感じます。
最初の分岐に戻ってきて右手へ進んで見ます。
で、よーく見ると前方の大きな岩、なんか見覚えある感じ・・
いくつものゴロゴロ大岩を越えて進みます。
やっぱりそうです。
ネットで見た大岩。
この岩の下にロープが下がっていれば正解です。
ってことで背丈ほどある笹をかき分けて登って行くと。
ありました、ロープが。ネットで見たとおりです。
このルートをネット検索するとほぼアイスクライミングしか出てきません。
積雪時は岩の脇の大きな岩壁を積雪のおかげで歩いて越えて行けるそうなのです。
唯一夏場にこのルートを通った方のブログを偶然発見して拝見させていただくと
この岩の下の穴へ入って行っていました。
てことで、私が目指すルートはここで間違いが無いと確信しました。
ただしこのロープでの登り、ぱっと見、簡単そうに見えますが、下に立つと優に3m以上は有りそうな感じ。
しかも登った先は暗くどうなっているかわかりません。
なので結構怖く感じます。
もう登山の域を超えて探検の域になってきました・・・
一度はここで断念しようか考えたのですが、やっぱりここまで来て諦めるのはしゃく
なので意を決してロープに手を掛けます。
なんとか登り切りました。
これは下を見た画像。
登りきって正面は行き止まり、で、左手に見える濡れている斜面にロープが下がって
います。
次はあそこか~。
頭の上には大岩がありしゃがんでじゃないと移動出来ない空間です。
しゃがんで傍まで移動するとロープが三本あります。
短いロープなので難なくクリヤー出来るかと思い進むべき方向をよく見ると・・
頭上の大岩が邪魔になって右手の青色、黄色のロープはほぼ使いものになりません。
あの赤いロープを使えば頭上の大岩をクリヤーして登れる感じですが、その赤いロープ
は簡単に手に届くところにありません。
もしかしたら、青や黄色のロープも利用して赤いロープを取りに行き最後に赤ロープ
で崖を登るというターザン的なルートなのかとも考えました。
しかしザックなしで空身ならアクション的には可能かもしれませんが、12kg以上
あるザックを背負ってあんな細いロープに片手で全体重をかけるなんて到底出来ると思えません。
ましてや赤ロープの下を見ると・・・
数mはあるほぼ垂直の崖です・・・・
ちょっと、わかりにくいと思いますので下の画像をご覧ください。
上の赤いロープの下がる岩壁を下から見上げた画像。
赤い丸の岩の上から手を伸ばしオレンジの楕円の中にある赤いロープを取ってこの岩壁
の上へよじ登らないとダメな感じなのです。
もし、失敗しようもんならあの高さからの落下です、大けがで済めばまだ良いほう、
最悪の事態は・・・・
ってことまで考えちゃうルートです・・・
さて、どうしたものか・・・
もったいつけちゃいますが、続きは次回、お楽しみに~
続く