雪の入道ヶ岳ーTREK Part2

先週のきらら峰のスノートレッキングで気をよくした私はさらなる雪山への
チャレンジをしたくて行ってきました。


行き先は入道ヶ岳。
ちょうど1年前に友人Y氏と雪中登山を慣行した山です。
なので題名もPart2とします。(どうでも良い?)
一年前は登山の冬装備は全く持ってなく冬山経験もゼロな2人が
無謀にもチャレンジしてルートロスしながらもなんとか根性だけで
登頂出来きました。



その様子は下記をクリックしてみてね。

今回はスノーギアも手に入れたのでルートロスせずにきちんと雪山登頂を
目指します。





天気は快晴!
天気予報通りです。





外気温も0度。
寒いですが雪山へ向かうので寒ければ寒いほど逆にテンション上がります(笑)





今日の天気予報は昼からは曇りで夜は雨。
なので出来るだけ早く登頂したいのです。
ってことで自宅よりそんなに遠くは無い山ですが高速道路を使って時間短縮します。
ちなみの正面に見える雪を被った山が目指す入道ヶ岳。
今のところ天気は全然問題なさそうですね。






高速を降りてすぐに椿大社の大鳥居があります。





県道を山に向かって進んで行きます。






インター降りてコンビニで買い物してから椿大社の駐車場に到着。






ここで準備します。





昨日は自宅付近でも午前中は雪がちらついていたので山頂付近は結構な積雪が
予想されるのでザックにスノーポンも付けて行きます。
今迄のスノートレッキングは車からすぐ雪道だったのでザックに付ける事は
ありませんでしたが今回は暫くは舗装路を歩くのでザックに取り付けます。
やっぱり冬装備は何かとかさばるのでMTB用の20L少々のザックは限界に
なってます。






8:30
出発です。
まずは椿大社方面へ歩いていきます。






椿大社の横を通過していきます。






車道を暫く歩きます。
正面に入道ヶ岳が見えますね。





登山道が近くなってきました。
ここは北尾根ルートの入口です。
スムーズに登頂出来たら下りはこのルートを使うかも・・





本日予定の井戸谷ルートはまだ真っ直ぐ進みます。






いよいよ登山道に入って行きます。





いきなり結構な積雪ですがまだアイゼン、スノーポン付けなくても大丈夫そう。






暫くは植林帯の急斜面をジグザグに登って行きます。





先行者の足跡とまたもや犬のような足跡がずーっと一緒についています。
先行者は私が駐車場で準備中に単独行の男性が歩いて行かれたのでその方の
足跡と思われます。
けど、犬は連れていなかったのでこれは狐か野犬の足跡でしょう。







こんな雪の斜面も出てくるのでアイゼン付けようか非常に悩むのですが
この場所で装着するのも大変そうなのでストックをフル活用で恐る恐る進みます。






木の枝の氷柱。





こんな沢も登って行きます。





ここも非常に危ない感じ。
左側は4~5m程下に沢があります。
足滑らして沢へ転落する可能性あります。転落したら死にはしないと思いますが
足の怪我は確実ですね。
ここもストックを頼りに少しづつ進みます。




暫く沢沿いを登って行きます。





避難小屋に到着。






避難小屋の中には、・・・
なんて名前か解りません・・
~~が吊り下げられています(笑)





避難小屋を過ぎてすぐで井戸谷ポイント4を通過。
ここで先行者の足跡の変化に気付きます。





それがこれ。
ここでアイゼン装着していた様子。





ってことで人の振り見てではありませんが私もここで装着します。
しかしこの斜度と幅ではスノーポンでは逆に歩きにくそうなので簡易アイゼン
だけの装着とします。






装着完了。





やっぱり軽アイゼンでもあるのと無いのでは全く安心感が違いますね。
サクサク歩いて行けます。



しかし、画像にはありませんが・・


この後予想外の事が・・・


文章だけでのお伝えになりますが・・・


それは・・・・






アイゼン装着してサクサク進めるし先行者の新しい踏み跡もあるのでルートロス
の心配も無くこれなら登頂は問題なさそうだななんて考えて歩いていると、
前方で対向してくる単独行の男性を発見。
道を譲って待ってくれているので足早に近寄ります。
その方の出で立ちは、登山用ヘルメットにヘッドランプ、ピッケルにアイゼン。
しかもアイゼンはグリベル12本爪。
まるで北アルプスの冬山から下山された感じ。


挨拶すると話しかけられます。


その方、「この先目印のリボン見失ってルートミスしちゃって
     そこの雪面にバツ印付けておいたので気を付けてね」


と優しく教えてくれました。
さすがですね~、だてに立派な格好してません。
これが雪山のルールなのでしょうか、昨年のこの山でのルートロスも
先行者の踏み跡につられてミスしちゃってます。
その時のブログにいつもコメントいただく903さんにも教えてもらた事を
思い出しました。
「雪山は自分の後を歩いてくる人の事も考えないといけない」と。
まさにこのことなのだと感心してしまいました。


私、「ありがとうございます。自分も昨年の冬ここでルートミスして
   すごい雪の急斜面を怖い思いをして登りましたよ~。ところで
   もう登頂されて降りてきているのですか?」


その方、「いや、結局リボン見つけられなくて諦めて戻ってきました」


私、「え?そうなんですか!けどもう一人登って行かれた方いましたよね?
   ずっと足跡ついていたので・・」


その方、「いや、それは自分の足跡です、私の進んで行く先には動物の
    足跡しかなかったので」


ここで私不思議に思いました。
なぜなら私が駐車場で準備中に見た方とは明らかに違う方だからなのです。
こんな雪山の重装備された方なら見間違えるはずありません。
だから私が駐車場で見た方もこの先のルートを登っているを思いこんで
いたからです。
私の見た方は何処へ?
まっいいかってことでさらに会話を続けます。


私 「この山は初めて登られるのですか?」


その方 「違うルートでは登ったことあるけどこのルートは初めてです」


私 「そうですか、私と同じですね」


その方 「気を付けて行ってくださいね」


と終始紳士的な感じで立ち去って行かれました。



こんな会話を交わし別れたあと今迄のイケイケな気分が一転して不安な気持ち
でいっぱいになっちゃいました。
あんな百戦錬磨的格好の方がこの1000mにも満たない山を諦めて引き返す
なんて・・
あんな人と比べたら私の装備なんて雪山舐めているとしか思えない装備です。





不安な気持ちを抱え、とにかくリボンを見失わないように進んでみます。
しかしこんなこともあろう事かと思い私の最終兵器「SONYのハンディーナビ」
をスイッチON状態でザックに忍ばせているのです。
なので念のため取り出して確認してみます。


ナビ画面を見ると、「げ~!?時すでに登山道よりかなり外れている!?」
なんで~ってちょっと焦りながら周囲を見渡します。
前方にはちゃんとルートを示すリボンも揺れています。
落ち着いて再度ナビ画面を見て気付きます。
ナビに表示されているルートは北尾根ルートしか表示されてません。
ってことでナビは現在位置は把握できますがこの先どの方向が正解なのかは
わかりません。
ってことでほぼ頼りにならないことがここで確定です・・


やっぱりこのナビ登山では使えない~
っていうかやっぱり前日の事前準備でしっかりルート確認の必要性を痛感しました・・





それでもリボンを頼りに進んで行きます。
そんな時はこんな張り紙が妙に気になってしまいます・・・





リボンあります・・







あります・・・





解りにくいですが、左の細い木に あります・・





あります・・・






お~、道標です~
ここまでは間違っていないってことで安心します。


しかしこの先のルートは今までより斜度を増して行きます。







所々で雪を踏み抜いてしまい腰まで埋まってしまい、非常に歩きにくいです。
スノーポン装着すればそんな事無いのでしょうがこの急斜面だと却って
危ないかも。





やがて、辺りの枝にリボンが見当たらなくなってきました。
しかし先ほどの方の足跡はまだ上へ進んで行きます。
心配になって辺りをきょろきょろ見渡します。
やっぱり何処にもリボン見つけられません。
先ほどの方の言っていた事はやっぱり本当ですね。






周りの景色を見ていると、本当のルートはこの先のような気がします。




というのは以前雪の無い時に別のルートでこの山に登頂したことがあります。
その時の下山するときに分岐していくこのルートの上部を見ているのですが
その景色がこの画像の奥の芝生のように見える斜面に似ているのです。
その時の画像が下の画像


山頂から北の頭と言われる所へ続く稜線のルートから井戸谷ルートへの分岐地点



これが井戸谷ルートを見下ろしている画像。
芝生のように見える斜面が似ていると思いませんか?







ってことで頑張って斜面をトラバースして進んで見たものの見た目以上に急で
しかも雪がシャーベット状でアイゼン履いていてもいきなり足元すくわれる感じで
滑ります。
なので怖くなって戻ってきました。
さっきの方に習ったように足跡の手前にバツ印付けておきました。





振り返ると下界の景色が見えるところまで来ました。
ナビ画面見てももう少しのところまで来ているのは解ります。
しかし雪面はシャーベット状で非常に滑りやすく所々で腰まで
雪を踏み抜いてしまうので本当に嫌になってきます。





その後も気合で登り続けますが立ち止まって辺りを見てもやっぱり道標は勿論のこと
リボンすら全く確認出来ません。





斜度はこんな感じ。
雪質が先週のきらら峰の時のような雪ならまだいいのですが溶けかけのシャーベット状
なので雪の表面でいきなり滑っちゃうのでタチが悪いです。
滑りだしたら止まらない感じがして非常に怖いです。
ピッケルで停止させる技術があれば良いのでしょうがそんな技術も装備も私には
ありません。
このルートに間違いがないって確証があれば気合で登るには登れそうですが、
その確証は全く無い所か、先ほどの方がこの先で引き返している事を考えると
これ以上登ることは得策ではないと考えて潔く引き返す決心をしました。





いざ下るとやっぱり怖いです。
登りはなんとかなる斜面でも下りは気を付けないとすぐに足元すくわれます。







怖い思いをしながらある程度下ってきました。







先ほど行きかけて諦めた方角がやっぱり気になってこの辺りからならそっち方面に
行けそうなので斜面をトラバースして行ってみます。






前方の斜面に、なんか足跡のような物が見えてきました。






するとやっぱりスノーシュの跡でした。
かなり古そうな跡ですがルートはこの先へ伸びているのではないでしょうか。
ここでも斜面のトラバース状態で進むので心配ですが恐る恐る行ってみます。






しかしやっぱりここもシャーベット状の斜面で見た目以上に滑って危ない感じ。
一度滑りだしたらこの斜面の下までは止まらなさそう。
そう考えると進むのを躊躇しちゃいます。


ここで止まって考えていると、下の先ほど私も通ってきたルートを単独行の男性の
姿が見えました。
その方もこちらに気が付いて私を見ています。
挨拶をして話しかけてみます。
私、「リボンが見当たらないのですがどのルートが正解ですか~?」


その方 「この先をまだ真っ直ぐ進んで行くのだと思いますよ」


と、私がさっき登った方角を指しています。


私、「やっぱりそうなんですか~登ってくる時一人の方とすれ違ったのですが
   その方も目印見失ってしまって引き返したと言っていたもので」


その方、「私も会いましたよ~迷ったので引き返したと言ってました」


私、「私もそこ登って行ったのですがかなりの急斜面になってくるので怖くなって
   引き返しました」


その方 「たしかにこの先急斜面になるけど雪なので真っ直ぐ登ってしまうので
     急斜面になってしまうんだと思う、雪無い時はジグザグで登って行くと
     思いますよ、僕も危なそうなら引き返します」


とにこやかに言って登って行かれました。
その方はアイゼンは10本爪はありそうな物を付けてましたがストック、
ワカンをザックに付けたまま登って行きました。
なかなかのヤリ手ですね。


私の装備のスノーギアいったらスノーポン本体はザックに付けてそれから
外した軽アイゼン履きとスキー用のストックを持っているという状態。
やっぱり私の装備は雪山登山で考えたら中途半端なんですね。


それと、雪なので直線的に登ってしまうって事になるほど~!って感心して
しまいました。
それはそうですよね、ジグザグのルートを直線的に登ったら急斜度に
なるのは当たり前。
なぜそれに気付かなかったのか~。


ま、気付いた所でそのルートが合っている確証が無い限りは登るのは
無茶って言うものなので仕方ありませんが・・   





で結局、元のルートに戻ってきました。
リボンが寂しく枝に揺れています。
ここまでは間違っていないのは確実です。
この先はさっき出合った方の言う方角が正解なのか、私が以前見た景色で判断した
方角が正解なのかどちらなのか解らないので本日は潔く諦めて下山を決意します。



非常に悔しいのでせめてもの下界の景色を写真に収めます。

山合いから見える下界の景色。





四日市の景色。





四日市港辺りでしょうか。




景色を写真におさめたら来た道を下って行きます。
帰りは道迷いの心配はありませんね。





しかし朝は寒かったですが、日中は風も穏やかで暖かい日になりました。
なのでこのように雪の斜面が崩れてきていますね。





おまけにアイゼンには雪団子状態。
あまり気持ちいいトレッキングではありませんね。





沢まで降りてきました。






ここでアイゼン外して汚れと雪を洗い流します。





ザックの中が濡れないようにビニール袋に入れて・・





袋にしまいます。
やっぱり冬装備は手間がかかります・・





植林帯を抜けて行きます。






「つばきおおかみやしろ」ってお読みするようです・・






12:30
車まで戻ってきました。
ランチ休憩どころか小休止もほぼなしで戻ってきました。
非常に悔しいですが仕方ありません。
これも経験の一つとして今後に生かしていきます。





簡単に片づけして帰宅します。
今日も温泉の用意ありますが、登頂出来ていないのでそれも諦めます。





帰りの道中、竜ヶ岳が良く見えます。
迫力ありますね。雪の竜ヶ岳登ってみたい・・






ここからはおまけ画像





本日登頂を諦めた入道ヶ岳。






山頂付近。
よく見ると山頂に立っている鳥居が確認できます。
昨年の友人Y氏との登山の時はあの真っ白な雪の斜面を登りきって登頂しました。
今回の井戸谷ルートは山頂右側の谷の真っ白な斜面に付いていると思われます。
さっきまで、あそこのすぐ近くにいたはずですが・・・






こちらは鎌ヶ岳山頂付近。





いくつもの小ピークの連続する鎌尾根もはっきり見えます。






こちらは先週登頂したキララ峰。






キララⅡ峰の真っ白の斜面のグライダー発進場も確認出来ます。
なんか黒い人影のような物が見える気がしませんか?







こちらは今回の私の歩いたGPSログ。
黄色の軌跡が私の歩いた跡です。




引き返した付近の拡大の図。
黒の破線が井戸谷ルート。
左下に山頂があります。
黒の破線より上へずれて登っている個所が急斜面で諦めた所です。
そこより少し戻って黒の破線上へ別れて少し進んでいる場所がスノーシューの
足跡を見つけながらも進むのを諦めた場所と思われます。
なのでこのGPSログを見る限りでは私の考えていたルートが正しい気がします。


まあ、雪が溶けて消えたころに再度チャレンジしてどっちが正しいか検証に
行こうと思います。


雪山登山の教訓
スノーギアをしっかりしたものを使用するのは勿論ですが、
最新の25000/1地形図も持っていかないとダメですね。
前日もしくは出発前にしっかり地図でこれから行くルートの予習も必要ですね。
出来れば何度か無雪期に登ったことのあるルートを行くのがベスト。


来季はもっと装備を揃えて経験を積みたいと思います。


終わり





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